陶管の破損状況

先日都内での下水道調査で見つかった下水管の破損です。管の上部が完全に崩落して、土砂が流入しています。

下流側から覗いてみても、酷い状況です。カメラ調査を実施してみても、いたるところに亀裂が発生しています。緊急性が高いので、直ぐに下水道局に報告しました。

この茶色い下水管は陶管という種類のパイプで、レンガや植木鉢に近い素材です。とても強度があり腐食しにくいので、下水道管としてよく使用されています。メソポタミア文明とかの人類最古の下水管も粘土を焼き固めてつくったそうなので、陶管は下水道管としては一番実績があるといえます。ただ陶管は限界を超えて負荷がかかると、このようにバキバキに割れてしまいます。下水管に穴があくと地中に空洞ができてしまい、道路陥没の原因になるので注意が必要です。下水道管の定期的な調査が必要とされる理由です。